個性的な俳優の大泉洋さんが、昨年、北海道のバラエティロケ中、奥尻島の成人式で以下のスピーチをぶっつけ本番でされたそうです。
無断転載禁止なので要約すると、
奥尻島の新成人のみなさん、おめでとうございます!というあいさつをして、
自分は長年人に迷惑をかけないで自分で責任を取って生きていくのが大人だと思っていたし、そう教えられてきたけれど、最近考えを改めた。
人に迷惑をかけてもいいじゃないか?多かれ少なかれ人は迷惑を掛け合いながら生きている。
なにか困ったことがあったら、迷惑をかけることを恐れないで、人を頼っても良いと思う。
そのかわり、人から助けを求められたときには快く助けてあげられる、そういう大人になって欲しい。
こんな内容のスピーチでした!
詳しくは6 ユメミル、チカラ HTB
なぜ、この記事がひっかかったかというと、以下のようなことがあったからです。
ぼくの母とは、5年前くらいに一緒に住み始めてから、毎週末の日曜の夜に一緒に夕食をとるようにしていました。
ところが、最近、母から以下のような遠慮というか、お断りの申し出がいくどかありました。
まりこさん(妻のひだまり)に悪いからもう食事は一緒にしなくていいわ!
その理由として、
自分は若い頃、姑(しゅうとめ)と一緒に食事をするのがとてもイヤだった!
だから嫁のまりこさんもイヤに違いない!
ましてや、まりこさんは仕事もしているし、日曜日くらいはゆっくりさせてあげたい!
というのです。
ぼくは、ひだまりはそんなこと気にしてないから大丈夫だよ!
ひだまり本人にもその旨伝えたら、
まったく負担になってないし、むしろ毎週末母といろいろ話すことで、ようすがわかって良いと思っているといいます。
そのことを母に伝えても、かたくなにそれはタテマエで本音はイヤなハズだ!
男のあんたに女の気持ちはわかりっこない!
わたしは誰にも迷惑をかけないで生きていたい!
というより、むしろなんの役にも立っていないので早く死にたい!
というのです。
それにもめげずになんどか一緒に食事をしていたのですが、
母が、もう本当にこれ以上迷惑をかけたくないからもうやめにしたい。
というので、
ああ、もうこれは母のいうことを受け入れた方が良いんだなと思い、一緒に食事をするのはあきらめました。
そのかわり、ぼくらが自分たちの食事を作るついでに、母の分まで一緒につくって、ときどき母の部屋に食事を差し入れたり、できるだけ母の部屋に顔を出して、ようすをうかがったり、少しおしゃべりをしたり、話しをきいたりするようにしています。
母はもう自分は何の役にも立っていないので早く死にたいといいます。
とはいえ、友達も死んだり、病気になったりしてほとんど会えなくなったので、寂しいしつまらないともいいます。
体操のデイサービスには週2回通っていてとても楽しいようです。
要介護認定ではまだ「要支援2」ということで、それ以上デイサービスを受けられないので、
ケアマネジャーさんと一緒に「老人会」などを勧めたりしますが、食わず嫌いなところがあり、行こうとしません。
ぼくも子どもの頃、とくに父親から、なにをやっても良いから人の迷惑になるようなことだけはやめろ!と教えられたのを覚えています。
母の場合、自分はもう世間にも家族にも誰の役にも立っていないので、せめて自分を大切に思ってくれている嫁に迷惑をかけるのだけはやめよう!
だって、自分が嫁だった頃に姑との食事があんなにいやだったのだから…、
迷惑をかけないことで少しでも役に立とうということなのだと思います。
人は変えられない、という原則に立ち戻って、ぼくたち夫婦は自分達の行動を変えることにしました。
今朝は毎月恒例の父と姉のお墓参りです。
その後は、母もぼくたち夫婦もお気に入りの岡本にある西庵というカフェに手打ちそばを食べに行きます!
今日もここまで読んでくださって本当にありがとうございました。
ぼくたち生きとし生けるものにとって、きょうもなにがあっても心は穏やかな一日でありますように(*゚▽゚*)